
スキップデイサービスセンター様
https://www.tajirifukushikai.com/dayservicea.html業態 | デイサービス |
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法人名 | 社会福祉法人田尻福祉会 |
定員 | 40名 |
導入時期 | 2023年1月 |
取材 | 施設長 大久保様、サービス2課係長 伊東様 |
施設情報
一人ひとりの能力やニーズに応じたサービス内容を提供し、利用する方が楽しみをもって自立した生活ができるように支援します。旧田尻町(現大崎市)で「健康で明るく安心して暮らせる町」を基本理念に掲げ「スキップ構想」(保健・医療・福祉の連携)が策定され、その拠点施設として「健康と福祉のオアシス」スキップセンターが開設されました。社会福祉法人田尻福祉会はその一翼として誕生し、今日まで運営しています。
特別養護老人ホーム「かごぼうの里」、ケアハウス「さくらの園」、居宅介護支援「スキップケアプランセンター」、訪問介護「スキップホームヘルプサービス」が同一敷地内にあり一体的な情報共有をしています。
導入前の食事提供はどのようにされていましたか?
―給食委託―
委託会社を利用していました。
お食事に対する課題はありましたか?
―コスト削減と業務改善への意識―
当時、系列のグループホームでは自前調理で手作りの食事を提供していたのですが、職員の業務負担が大きな課題になっていました。個別対応も年々増加し、献立作成や栄養管理、ケアに関わる業務を行う時間が取れず、厨房に入る時間が圧倒的に長くなっていました。また、長年に渡る自前調理で料理が上手な職員が多かったものの、調理スキルや経験値の差などから味にばらつきも生じていました。そこで、手作りを止めて完調品を導入することにしたのです。
その後、物価や委託費の高騰に加え人材不足も年々、深刻化していったことから、すでにグループホームで成功事例があった完調品をデイサービスにおいても導入することを決断しました。
クックデリ導入のきっかけ、選んだ理由を教えてください。
―献立の豊富さとオペレーションの簡単さ-
震災で被災した経験から、配送の安全性や柔軟な対応が可能であることを念頭に、クックデリをはじめ地元業者も含めた完調品メーカーを数社選定しました。
そのなかでクックデリの完調品の美味しさと献立の豊富さには、驚きました。誰でも簡単に食事提供ができるうえ注文タイミングも融通が利く点、慣れればオペレーションも容易にできそうだったため、委託からクックデリの完調品に切り替えることにしました。
もともと冷凍食品のイメージはあまりよいとは言えず、職員からは反対意見もあったのですが、グループホームの事例も共有したことで少しずつ職員の意識を変えることができました。
導入後、入居者様の変化はありましたか?
―食事をより楽しめるようになった―
魚も肉も食べやすく調理されているため食が進むようになりました。
またクックデリ導入と同時に、ご利用者とはじめたプランター菜園も大きな変化でした。当施設はもともと大崎市(旧田尻町)の施設だったため、広い敷地を有効利用しています。クックデリの手順書に、おすすめの添え物が記載されているので、レタスやトマト、パセリなどを栽培し、献立の彩りにしています。自分で作った野菜が料理に添えられているとちょっとうれしいですよね。菜園はすでに大貫(別施設)で取り組んでいましたが、このエリアのご利用は元農家の方が多いので野菜を育てるのが大得意。当施設は大貫ほど農家の方は多くはありませんが、花や野菜づくりは楽しまれているようで、食事を楽しむきっかけのひとつになっていると思います。
クックデリにしてから給食委託の時よりもメニューが増えたのはよろこばれています。バラエティ豊かで飽きの来ない献立のため、しっかり食べていただけていますね。デイサービスは食事が楽しみのひとつですし、普段自宅で食べないような料理を召し上がれるところも魅力になっているのではと感じています。
施設様にとっての変化はありましたか?
―食事への関心が高まり、工夫が増えた―
職員が同じクオリティで食事を提供できるようになったのは大きいです。給食委託の時は献立のサイクルが短く似たような内容が続くこともありましたが、今はバリエーション豊富で助かっています。自ら献立作成するとなったら、やはりここまではできません。ご利用者から厨房職員に「美味しく作ったね」とお褒めの声をいただくようにもなりました。
実は、グループホームにおいては完調品に替えることにより業務は減ったのですが、デイサービスは委託から完調品にしたことで職員の作業量は増える結果となりました。これまでは、食事提供すべてが職員から手離れしていましたが、完調品を使うことによってある程度調理や配膳下膳の作業が必要になったからです。当初はそこに抵抗もありました。でも業務に慣れてしまえば負担感は軽減されますし、それまでの委託経費がコストダウンできた成果を職員に共有したことで意識が高まり、多少、作業量が増えても導入する意義があると認識してくれています。最初は難しいと感じた発注管理も、覚えればすぐできるようになりました。
せっかく切り替えるなら楽しんでいこうとの意識で、例えばキャンセル分の食材を朝食の献立と組み合わせたり、別日に利用したりと工夫するようになり、食材ロスも減りました。差し替えも、適宜、予算内で組み替えるようにもしています。
また、おやつにかぼちゃの煮物を使った蒸しパンを作るなど、あちこちで工夫する場面が増えました。委託のときには意識が薄かった食材費や食品ロスについても、職員が自発的に考えるようになったのは思わぬ成果でした。
最後に、クックデリのおすすめポイントがあれば教えてください
クックデリの完調品導入によって業務効率を図ることができますし、食事のバリエーションは大幅に増えました。加えて職員も食事に関心を持つようになり「今日の食事は何だろうね」「どれがおいしかった?」といった会話が増えました。ご利用者とそのご家族、職員同士の会話のきっかけづくりにもなり、円滑なコミュニケーションに役立つ点もおすすめのポイントです。
今後は、特養や軽費老人ホーム(ケアハウス)との系列施設とも連携し、イベント時やスポットにおいてもクックデリを使うなど、料理を楽しんでほしいと考えています。コロナ以降イベントは縮小傾向でしたが、以前のようにご利用者のご家族も交えたBBQを開催するなど、食を楽しめる取り組みも長期的に検討していきたいです。
スキップデイサービスセンター様、ありがとうございました。