
株式会社ワークサポート 様
https://work-support.co.jp/業態 | サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム |
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法人名 | 株式会社ワークサポート |
定員 | ー |
導入時期 | 2022年11月 |
取材 | 常務取締役・福地真奈美様、次長・金山由樹様 |
施設情報
リビングケア・シーズンの名称で、札幌市内において11のサービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームを展開。経管栄養や喀痰吸引等の医療的ケアができる人材育成に注力するほか、「新生活応援金」や「子ども手当」といった福利厚生の充実、札幌市内の高校や大学の部活動のスポンサー契約を多数締結するなど、若い世代も応援している。
クックデリ導入前の食事提供について教えてください。
―直営による厨房運営―
福地様)直営による厨房運営を行っていました。当施設のご利用者は介護度が高く、ベッドに寝たきりの方が多いこともあり、せめて食事は美味しく、かつ楽しさも感じられるようなひとときを過ごしてほしいと思って運営してきました。しかしながら食材の発注や在庫管理業務などの負担の増加、食材費の高騰、調理師確保の不安が常にあり、このままでは安定的な食事提供ができないという懸念から完全調理済み食品の導入を決めました。
数あるメーカーのなかからクックデリさんを選んだのは、味はもちろん行事食が充実していたからです。普段のメニューも豊富だったので、手作りから切り替えたことでご利用者様から不満が出ることはないだろうと思っていましたが、大変よろこばれていました。
導入にあたって準備したこと、整備したことはありますか?
―スタッフへの理解促進―
福地様)スタッフへの理解促進を図りました。導入を検討していたとき、施設内から「やっぱり手作りが良いのでは」といった声が多少挙がったのですが、私たちがやるべき本来業務はご利用者様の声を聞いて、より良いケアを提供すること。調理に時間や労力が割かれて、それが手薄になってしまうのでは意味がないと説明を行い、理解を求めました。結果、特段、スタッフから不満は出ませんでした。
導入によってどのような変化がありましたか?
―調理に関わる事務作業の軽減―
福地様)それまでは、食材ごとに発注方法や納品スタイルも異なるため、業者さんとの連絡調整が頻繁にあったのですが、そのような発注業務や在庫管理の一切から解放されたことが大きかったです。
コスト削減にもつながっており、一つは調理師から介護職に人員配置を替えたことによる人件費の削減、もう一つ水道光熱費においても、ここ数年の急激な値上がりによって正確なデータは出せないものの体感的には大分抑えられていると思います。
金山)後は先ほどもお話したように、当法人では介護度の高い方を積極的に受け入れる方針から、クックデリさんのソフト食も重宝しています。誤嚥性肺炎の治療を経て戻ってくるご利用者様も多くいるのですが、常時、安定した味と品質のものを提供できており安心です。
ご家族を交えた運営懇談会でソフト食を試食していただいたこともあるのですが、「素材の味がしっかりして美味しい」と好評を呼びました。
法人として注力していること、今後の抱負を教えてください。
―医療ニーズに対応できる人材育成―
福地)今後ますます医療ニーズは高くなっていることを見据え、それに対応できる知識と技術を持った人材を育成していきたいと考えています。目下、痰の吸引や経管栄養を実施できる喀痰吸引等研修は会社として研修費用をすべて負担し、積極的に実施できる人材を増やしているところです。これにより、看取りの体制も万全です。介護の仕事が未経験であっても全力でサポートする体制を構築しています。
金山)以前、介護度4で障がいがあってほぼ寝たきり、介護拒否が強いご利用者をお引き受けしたことがありました。1日に幾度となくナースコールで呼ばれ、ほかのご利用者を威嚇するといった行為も見られ、受け入れ先に難渋していた方でした。それでも「みんなで真正面から関わっていこう」という覚悟を持って職員一人ひとりがその方の理解に努め、最期まで支援したことがありました。当施設に入居して穏やかな状態に変化していくご利用者様の姿を見て、私自身、介護観を揺さぶられるような経験となり「何てカッコ良い施設だろう」と、強く思いました。
こうした介護の素晴らしさを若い世代にも伝え、もっと福祉の世界を目指す人を増やしていきたいですね。
福地様、金山様、ありがとうございました。