増戸ホーム様
https://www.shirayurikai.tokyo/masukohome/業態 | 特別養護老人ホーム |
---|---|
法人名 | 社会福祉法人白百合会 |
定員 | 100名 |
クックデリ導入時期 | 2023年6月~ |
取材 | 施設長 佐久間様 副施設長 時村様 |
施設情報
あきる野市で50年超、特別養護老人ホームを運営しています。「入居の方それぞれの望みを尊重し、心に寄り添ったご支援を実施する」を基本方針とし、
歴史がありながらも新しい技術とノウハウを取り入れ、日々入居者とそのご家族の笑顔が続くことを願っています。
左:施設長 佐久間様
右:副施設長 時村様
導入前の食事提供はどのようにされていましたか?
―50年間、自前調理で手作りを続けてきた―
開設からこれまで、手作りを続けてきました。
数年前も完全調理済食品(完調品)のメーカーの試食をしたことがありましたが、味が納得できるものではなく踏み切れずにいました。
お食事に対する課題はありましたか?
―人手不足が顕著で厨房運営の継続が絶望的だったー
厨房の退職者がすでに決まっており、人出が足りなくなることはわかっていました。社員からパートに勤務体系を変更する方もいて、今のままでは施設運営が難しいことは目に見えていました。
場所的にも採用がしずらい地域であり、人を増やすよりも自前調理という食事提供方法を変える必要があるとずっと感じていたのです。
そして、せっかく変えるなら朝昼夜の食事すべてを手作りではないものに変更しようと考えました。
クックデリ導入のきっかけ、選んだ理由はありますか?
―展示会で自ら情報収集、その中で納得できる味を探した-
「ケアテックス東京」という展示会に行き、完調品メーカーがたくさん出展していたのでブースをまわりました。その中で、クックデリに出会いました。
完調品自体は試食をしたことがあったので、冷凍食品の印象はあまりよくないままでした。しかし試食をしてみないことには食事提供の方法を変更する検討ができません。
展示会場で体験できなかった揚げ物や、ソフト食も気になっていたので、改めて施設で試食会をしてもらいました。
他の会社も併せていろいろ試食会をした中で、クックデリの美味しさに冷凍食品へのイメージがすっかり変わりましたね。湯せんのみで完成する手軽さも魅力で、お湯で温めるだけというのは簡単で誰でもできるというのが安心にもつながりました。
厨房職員も一緒に試食し、さらに入居者の皆さんにも試食してもらったところ本当に好評で、クックデリを導入しようと決めました。
導入後、利用者様の変化はありましたか?
―残食が減り、おやつも楽しみの時間になった―
食が進み、常食(普通食)はもちろん、刻み食の方の喫食率も良くなったのは大きいですね。これまで刻み食対応をしていた入居者の方の食事をクックデリのソフト食に切り替えたのですが、そこから食が進むようになってくれました。
そうすると職員に時間のゆとりができてきて、おやつの時間にカフェコーナーのようなセットを作り、スイーツを選択式にしてドリンクはメニューから選ぶ、という楽しい時間を創出できるようになりました。
入居者の方も、今日は何にしようかと選ぶ楽しみができコミュニケーションの場にもなっています。
施設様にとっての変化はありましたか?
―職員全体が前向きに取り組み、食事を取り巻く環境を豊かに―
実はクックデリの導入開始時は、一度に朝昼夜の3食を変更しなくてもよいと考えていました。
50年間手作りしていたところから、急に完全調理済食品(完調品)に切り替えて食事提供をする、ということに厨房も慣れていく必要があると思っていたからです。
しかし、実際スタートしてみたら厨房職員もスムーズにクックデリを扱えて、問題なく食事提供ができたので予想外に早いスケジュールで切り替えができました。
人手不足なのが厨房職員もわかっていたので、積極的に切り替えを進めてくれて、1週間程度ですべてクックデリの食事を提供できるようになりました。すごいスピード感で対応できたことは良い意味で想定外でした。
逆に厨房としては一部手作り、一部完調品、という方法を取るほうが負担が大きかったようです。
単純作業で仕事が楽になりすぎたということで調理の道に進むため退職した職員が1名いました。それでも現在の職員・パートの人員で問題なく食事提供できているのは完調品だからこそです。
地域的に人材採用が難しく募集も激化するため、人を増やすことより施設運営にとって効率的な方法を常に考えていく必要があります。
ハローワークやホームページで採用の案内は継続しながら、職員からの紹介も実現できるよう新たな取り組みもしていきたいと思っています。
そのためにも、職場が働きやすい環境であることは重要です。
職員給食を導入して、クックデリの献立とごはん・味噌汁付きで提供したり、年間休日を充実させたり、クリスマス会や敬老の日といった行事開催や地域イベントに参加したりと企画はたくさんしています。
中でも「おやつレク」という入居者の方と一緒におやつを作るイベントでは、普段の食事が体調や献立内容によって食が進まない日でも、おやつで栄養を取れることもあり楽しい時間でもあるので、続けています。
職員もおやつ作りに凝るようになり、今ではあんみつ等のおしゃれなスイーツを作って提供できるようになってきました。
また当施設は「増戸ホーム農園」を持っています。施設内で種まきをして苗まで育て、農園に運んで地植えしています。
現在、入居者の方には順番で農園に足をお運び頂いておりますが、将来的には全員の方に農園での活動をお楽しみ頂きたいと考えています。
また、収穫した野菜は調理して一緒に食べるのですが、厨房職員もそういう時は腕の見せどころ、として頑張って調理してくれます。
毎日ではなく、時々手作りをすることで職員もメリハリをつけられていますね。
最後に、クックデリのおすすめポイントがあれば教えてください
入居者にとって、ひいては職員にとっても、よい環境であることが必要だと思っています。
働き甲斐のある職場であることを目指しているのでクックデリのような完調品を使って時間を作るのはよいことではないでしょうか。
色々なことに凝ったり企画したり、今までやりたくてもできなかったことに目が向けられるようになりました。
盛付けにこだわるのもそのひとつで、今後は配膳トレーをなくしてみたり写真コンテストをやってみてもよいかもしれません。
望みを尊重し、叶えられることで施設全体が安定していられると思うので、経営側で企画をして職場の雰囲気づくりをしてきましたが今後は職員主導でやりたいこと、アイデア出しができたら嬉しいです。
クックデリのような完調品を上手に活用して入居者・職員ともに満足度の高い施設であり続けたいと思っています。
増戸ホーム様、ありがとうございました。