意外と知らない日本人の骨事情 ~Let’s Bones Well-being~

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意外と知らない日本人の骨事情~Let’s Bones Well-being~

突然ですが、皆さんはご自身の「骨密度」を測ったことはありますか?

私たちの体を支える「骨」。
実は、年齢を重ねるごとにその密度は少しずつ減少し、気づかないうちに“スカスカ”になっていることも。

女性はホルモンの影響もあり、骨粗鬆症のリスクが高まりやすいといわれています。
特に若い頃からの対策が重要で、 日々のちょっとした意識で骨の健康を守ることができます。

今回は、骨粗鬆症の基本から、食事・栄養・生活習慣でできる対策までをわかりやすく解説。
未来の自分のために、今日から「骨ケア」、始めてみませんか?

骨粗鬆症って?


そもそも骨粗鬆症とはどんなものでしょうか?

骨量、いわゆる骨密度と呼ばれるものが低下し、骨がスカスカになってしまい、脆くなってしまうという病気です。
密度がないと外からの圧力に弱くなってしまい、骨折につながりやすくなります。




なぜ骨粗鬆症になるのか?3つの原因

では、なぜ骨粗鬆症になるのでしょうか?
原因を紐解いてみましょう。


1.カルシウムの摂取不足

日本の自然環境

和食に乳製品が少ない

骨の成分として大切なカルシウムですが、そもそも日本の土や水にはカルシウムが少なく、育てた野菜に含まれにくいといわれています。

加えて、日本特有の和食に、乳製品があまり使用されないことや、食の欧米化によって魚料理を食べなくなったことが原因としてあげられています。

2.生活習慣

喫煙、アルコールの多量摂取

運動不足

喫煙や過度なアルコール摂取は臓器に悪影響を及ぼし、カルシウムの吸収を阻害する原因となります。また、運動不足により骨への刺激が不足すると、骨の形成が妨げられることが明らかになっています。

3.女性ホルモン(エストロゲン)の欠乏

痩せ型体形

加齢・閉経

加齢によるホルモン分泌の低下や痩せすぎによる分泌異常によって、女性ホルモン(エストロゲン)が低下してしまい、骨粗鬆症につながってしまうといわれています。





女性と骨粗鬆症との関連性は?


では、その女性ホルモンと骨にはどのような関わりがあるのでしょうか。

骨は常に作り変えられており、「骨芽細胞」による骨を作る作業=骨形成と、「破骨細胞」による骨と壊す作業=骨吸収のバランスを取りながら、新しく強い骨を維持しています。

しかしながら、何らかの要因でバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回ると、骨がスカスカになり、骨粗鬆症につながります。

この要因の一つが、女性ホルモン(エストロゲン)です。
女性ホルモン(エストロゲン)は破骨細胞の働きをコントロールし、骨の均衡を保つ重要な役割を果たします。

ところが、加齢や極端な痩せによって女性ホルモンの分泌が低下すると、この調整機能が弱まり、骨粗鬆症のリスクが高まります。


強い骨を維持するには、骨を作るだけでなく、適度に壊して新しく生まれ変わらせることも重要であり、そのプロセスに女性ホルモンが大きく関与しているのです。





骨の健康を維持するために


骨の健康を維持するためには、適切な栄養素の摂取が不可欠です。

中でもカルシウムは、骨を形成する代表的な栄養素です。

カルシウムが骨形成によって骨になりますが、食事から摂取しても体内に吸収されるのは約30%程度とされており、非常に吸収されにくい栄養素でもあります。
そこで大切なのが、カルシウムの吸収や骨形成を助ける役割を果たす、ビタミンDとビタミンKす。

ビタミンDは、小腸でのカルシウムの吸収を助け、骨形成をサポートします。

ビタミンKは、骨芽細胞に作用し、より質の高い骨を作る働きを持っています。

では、これらの栄養素を効率よく摂取するためには、どのような食材を取り入れればよいのでしょうか?

カルシウムが豊富な食材といえば、いわしや牛乳が一般的に知られていますが、意外にも菜花や小松菜といった葉物野菜にも多く含まれています。

普段の食事に取り入れやすい食材なので、意識して選んでみてください。



ビタミンDは、カルシウムと同様にいわしや椎茸に多く含まれています。
特に椎茸は、天日干しをすることでビタミンDの含有量が増えるため、調理の際に一工夫するとより効果的に摂取できます。

ビタミンKも骨の健康には欠かせませんが、実は小松菜にはカルシウムとビタミンKが両方豊富に含まれているため、骨の健康維持に最適な食材のひとつと言えるでしょう。




ビタミンDは食材以外からも摂取可能


ビタミンDは、食事からの摂取だけでなく日光を浴びることによっても体内で合成されます。

紫外線を浴びることで、体内のコレステロールがプレビタミンD3に変化し、さらに体温によってビタミンD3へと変換されます。

ビタミンDにはD2D32種類が存在しますが、体内で合成できるのは魚類に多く含まれるビタミンD3のみです。

一方、きのこ類に含まれるビタミンD2は食材からしか摂取できません。また日光の影響により、季節によって血中ビタミンDの量が変動することが研究で明らかになっています。

一般的に、夏は日照時間が長く、紫外線を浴びる機会が多いため、血中ビタミンDの量が増加します。
しかし冬は寒さで屋外に出る機会が減り、日光を浴びる時間が短くなるため、血中ビタミンDが不足しがちです。

そのため、冬場は特にビタミンDを含む食品(魚類・きのこ類など)を意識的に摂取し、不足しないようにすることが大切です。





いかがでしたか?

今日から始めなければいけない、毎食摂らなければいけないということはありませんので、できることから少しずつ始めましょう!



引用元:Asakura, Keiko, et al. "Vitamin D status in Japanese adults: Relationship of serum 25-hydroxyvitamin D with simultaneously measured dietary vitamin D intake and ultraviolet ray exposure." Nutrients 12.3 (2020): 743.


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