
そんなDXにまつわるお悩みを無料で一緒に考えてくれるNPO法人があることを知っていますか?
NPO法人タダカヨのお二人に詳しいお話をお聞きしました。
🍳お話を聞いた方


副理事長・藤田 博之さん 広報担当・古屋重行さん
Q タダカヨのサービスについてお教えください
藤田さんコロナ禍だった2020年11月、当時どこの介護施設も面会制限が敷かれていました。何か介護施設の役に立ちたいと考えた、後の当法人の代表となる佐藤拡史が10万円の特別定額給付金を元手に、独自の「オンライン面会マニュアル」を作成し、インターネット上で無償公開したことがタダカヨのはじまりです。
それが想像以上に反響を呼んだことが、無料のITツールを上手に使えばお金をかけずにより良い介護を実現できる――という今のビジョンにつながりました。
≪タダカヨの主なサポートメニュー≫
- タダスク:毎月1,000人以上が参加する無料オンラインPCスクール
- タダレク:全国の高齢者施設へ向けた双方向型オンラインレクリエーション
- 出張タダスク:オーダーメイド介護ICT研修
- タダマニュ:介護動画研修マニュアル
- タダサポ:現役プロがマンツーマンで寄り添うIT個別相談窓口
- タダコミュ:受講生同士の情報共有コミュニティスペース

Q 実際、どのような相談がありますか?
藤田さん今、最も多く寄せられているのがケアプランデータ連携システムの使い方です。これについては、IDやパスワードの入力、電子証明書のインストール段階でつまずいてしまう方が多くいるため、まずは使える環境に持っていくところが支援の大半となります。あわせて関係する他事業所も使えるよう、地域で勉強会を開催してほしいといった要望にもお応えしています。
このシステムが難しく感じられがちなのは、各事業所で異なる介護請求ソフトを使っているからです。データのやり取りには互いのソフトに沿った操作方法で取り込まなくてはならないため、各メーカーのソフトに明るいメンバーを割り当てて、レクチャーも行っています。
次に多いのはAIの活用です。介護施設のなかでもリーダークラスの職員さんは部分的に活用している方が増えてきている印象ですが、個人情報の取り扱いが非常にセンシティブなため、あくまで生産性を向上する一つのプランとして、必要性を含めて慎重に検討すべき分野であるととらえています。AIに限らずICT全般において、ツールの選定や導入への不安、現場でいかに浸透させるかは簡単ではありません。短期的な説明や提案にとどまらず、伴走型の支援が必要であることもわかってきました。
Q 生産性向上の具体的なアイデアも求められそうです。
藤田さん書類やデータファイルの整理といった話題は多く上ります。ご存知のように介護の仕事はまだまだ紙でのやり取りが多く残っているため、クラウドサービスを取り入れている事業所はそう多くはありません。
でも書類はGoogleドライブに格納してしまえば、効率的に書類を整理できます。画像に含まれる文字も含めて検索可能ですし、Googleカレンダーそのものに予定と一緒に挿入しておくことで、探し物自体がなくなるとも言えます。
これであれば、入所施設でも部分的なテレワークの導入が可能になるのではないでしょうか。記録や勤務表の作成、委員会活動など間接業務もたくさんあるのが、介護現場の仕事です。わざわざこれらの仕事をやるために早朝出勤や休日出勤をしている方も、リモートワーク体制を確立することでそういった労力も削減できます。
Q DXの一貫としてオンラインレクリエーションについてもサポートされているのですね。
古屋さんレクリエーションの企画や準備をするのは、介護現場にとって決して小さくはない労力ですから、YouTubeを流しているだけなど形骸化している施設もあるかと思います。
そこをタダカヨが代わって無料で、実施しているのがオンラインレクリエーションです。毎月、音楽や体操、クイズなど各ジャンルの専門家が出演し、参加者とのコミュニケーションも盛り込んだ充実のパフォーマンスを披露しています。ご施設に訪問し、ZOOMの接続方法やモニターの用意などからサポートすることも可能です。
藤田さんやってみると、参加者もご施設も予想以上に楽しんでいただけていると感じています。画面越しの演者のファンになってしまうご利用者がいたり、他施設とも交流を図れたり、その一体感や活気はぜひ体験してほしいですね。
▲5000人を超える参加者が一緒に童謡を歌ったオンラインレク
Q これだけのサービスをなぜ無料でできるのでしょうか。
藤田さんタダカヨのメンバーのほとんどが、全国各地において介護現場で従事する人たちだからです。現在、200名ほどのメンバーが仲間になっており、現場の実態に沿ったサポートができる仕組みになっています。
特にDXというものは、単にツールを導入すれば効率化を図れるものではありません。まずは、業務を分類し、課題の棚卸しをするところから着手しなければならなく、それができるのは現場をよく知っているメンバーだからこそと思っています。
古屋さん全国あちこちの介護施設で働きながら、自身が関わったDX化の成功体験や施設運営のノウハウを善意でシェアする仕組みは、手前みそながら新しい試みだと感じています。
さらに私のように、福祉用具などの関連会社や広告代理店、介護業界以外のさまざまなバックボーンを持つメンバーが参画しているのも特徴です。タダカヨのなかで多職種連携ができているようなイメージで、職種も違えば立場も違うからこそ、多様な意見を交わすことができる。でも目的は、「お金をかけずにより良い介護を実現したい」という一念です。
Q 展望を教えてください。
古屋さんご利用者が毎日を楽しく過ごすためには、ケアするスタッフが働きやすい環境づくりが不可欠です。もっと多くの方にタダカヨを知ってもらえるよう取り組んでいきたいですね。
藤田さん「タダカヨのおかげでZOOMを使えるようになった」という施設が、今や全国で5000を超えるほどになりました。今後は、在宅や障がい分野も含めて支援していきたいと考えています。
――ありがとうございました。
NPO法人タダカヨのHPはコチラ!
https://tadakayo.jp/
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