2025年1月17日で阪神淡路大震災から30年を迎えます。
この節目を前に、介護施設や福祉施設におけるBCP(事業継続計画)対策が改めて注目されています。
災害時の混乱を最小限に抑え、高齢者の安全と健康を守るため、日頃からの備えが不可欠です。
クックデリ株式会社では、完全調理済み冷凍食品の活用が、BCP対策(事業継続計画)の一環として重要な役割を果たすこと考えております。
当社の商品は解凍するだけで提供できるため、調理環境が整わない緊急時にもスムーズに食事提供が可能です。
災害時でも安定した食事提供を実現するために、改めて、防災や災害時備蓄について考えてみませんか?
目次
阪神淡路大震災における食事提供の困難と復旧過程
1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災では、6,400人以上が犠牲となり、約25万棟の建物が倒壊または半壊しました。
避難者数は最大で約31万人に達し、多くの方々が避難生活を余儀なくされました。
その中で、特に高齢者を中心に、食事の不足や衛生状態の悪化が深刻な問題となりました。
地震後、停電や断水、ガス供給の停止などが長期間続き、避難所として使用された高齢者施設では、食事提供に大きな影響が及びました。
特に都市ガスと水道の停止によって、約50〜60%の施設で食事提供が困難な状況となったと言われています※。
ライフラインの復旧では電気は比較的早く進み、地震当日には90%以上が回復しましたが、都市ガスと水道は復旧に長期間を要しました※。
特に都市ガスはその危険性から復旧の進捗が遅れ、食事提供の回復を遅らせました。
すべての活動が地震前に戻ったのは、約3ヶ月後のことです。食事提供の維持がライフラインに依存していたことを物語っています。
※出典:1996年 公益社団法人日本都市計画学会[阪神・淡路大震災における社会福祉施設の被害と応急対応]
停電や断水、ガス供給の停止が起こった中でも、介護施設は要介護者の生命維持に直結するため、BCP対策が特に重要です。
前述のように、阪神淡路大震災や東日本大震災では、災害時の施設運営の困難さや食事提供の停滞が深刻な課題として報告されてきました。
そんな時、冷凍食品の活用が大変有効です。
クックデリの冷凍食品は、災害時の備蓄だけでなく、日頃からのローリングストックとしても活用できる点で、BCP対策を支援します。
ローリングストックとは、普段の食事で備蓄品を消費しつつ、新しいものを買い足していくことで、常に新鮮な備蓄を確保する方法です。これにより、無駄なく備蓄を活用しながら、非常時にも栄養バランスの取れた食事を確保できます。
また、クックデリの冷凍食品は以下の特徴により、災害時の食事提供に大きく貢献します。
①長期保存可能 冷凍保存なので、一定期間ストックしておけます。
②調理不要 湯せんや冷蔵解凍のみで提供が可能。限られた調理器具で食事提供ができます。
③栄養バランス 管理栄養士が立てた栄養を考慮したメニューで、非常時でも健康をサポートします。
普段から冷凍食品を取り入れることで、非常時への備えと日常の利便性を両立することができます。
2024年1月に発生した能登半島地震では、[特定非営利活動法人 災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード※]の一員として石川県輪島市の介護施設へいち早く食事をお届けしました。
※特定非営利活動法人 災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード・・・災害時における要援護者支援を中心に、迅速かつ適切な支援ネットワークの構築を目的とした団体です。要援護者支援に関する啓発活動や、災害時の支援体制の構築、災害時の情報提供などのほか、ボランティア活動や支援物資の提供なども行っています。
介護施設におけるBCP対策の義務化
2024年4月から、すべての介護施設に対してBCP対策が義務化されました。
これは、災害時においても施設の運営を継続し、要介護者の命を守るために不可欠な対策です。
クックデリでは冷凍食品を活用したストックセットの提供や、自治体との連携による防災備蓄倉庫への備蓄品の提供を計画しています。
この取り組みでは、必要に応じて備蓄品を迅速に提供する体制を整え、災害時にも介護者の生命を守りつつ、安定した食事提供ができるよう支援します。
クックデリはこれからも、介護施設が直面する災害時の課題解決に向けて、引き続きサポートしていきます。