
秋は、季節の移ろいを肌で感じる時期。
朝晩の気温差や湿度の変化、そして夏の疲れが表面化しやすく、体調を崩しやすい季節でもあります。
そんなときこそ、内臓を温め、代謝を促し、体内にたまった“滞り”をやさしく流してくれる「デトックス」が力を発揮します。
そんな秋にぴったりなのが、栄養と温かさを兼ね備えたスープ、「ボルシチ」。
ウクライナやロシアなどの寒冷地で親しまれてきた、心まで温まる家庭料理です。
各家庭にそれぞれのレシピがあり、日々の食卓から祝いの席まで、さまざまな場面で食べられてきました。
その深い文化的背景から、ウクライナではユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
ボルシチの主役は、“食べる血液”とも呼ばれるスーパーフード”ビーツ”。
鉄分や葉酸を豊富に含み、血流を促進し、肝臓の働きもサポートします。鮮やかな赤い色はポリフェノールの一種で、高い抗酸化作用があり、体のサビを防ぐ頼もしい存在です。
今回は、そんなボルシチをデトックス効果重視のレシピでご紹介。
たんぱく質や脂質はあえて控えめにし、野菜をたっぷり使って、体にやさしい一杯に仕上げました。
ちなみに、日本におけるビーツの旬は初夏(6〜7月)と晩秋(10〜11月)の年2回。
まさに今が、美味しく栄養を取り入れる絶好のタイミングです。
この秋は、季節の変わり目にそっと寄り添ってくれる一杯として、「ボルシチ」を食卓に取り入れてみませんか?

季節の変わり目にぴったり!体にやさしい「ボルシチ」

<材料> 6皿分(写真量)
- 玉ねぎ・・・・・・・・1個
- ビーツ(中)・・・・・2個(約300g)
- じゃがいも・・・・・・小4個
- キャベツ・・・・・・・1/4玉
- にんじん・・・・・・・1本
- にんにく・・・・・・・少々
- トマトペースト・・・・50g
- 酢 ・・・・・・・・・大さじ1
- 野菜だし ・・・・・・ 2個
- 水・・・・・・・・・・1L
- オリーブオイル・・・・大さじ1
- 塩・こしょう・・・・・適量
- ローリエ・・・・・・・1枚
<作り方>
① ビーツは皮をむいて細切り、キャベツ、にんじん、玉ねぎ、にんにくを細切りまたはみじん切りにする。じゃがいもは乱切りにする。
② 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎとにんにくを炒める。香りが立ってきたら、にんじん・ビーツを加えてさらに炒める。
③ トマトペースト(またはトマト缶)とキャベツを加え、野菜だしを注ぎ、ローリエを加える。中火で30分煮る。
④ 酢を加え、塩・こしょうで味を整える。
▼一言メモ📝
スープにすることで、1食200gの野菜を摂ることができます!
鮮やかな赤色とやさしい酸味が食欲をそそるボルシチ。
野菜がぎゅっと詰まった一杯で、体も心もほっと温まります。
この秋、心も体も温める「食べるデトックス」を味わってみませんか?
その他のレシピはこちら🍁

【監修者】坂口 真由香
クックデリ株式会社 商品開発部 栄養管理課
大学では栄養科学を学び、専門性を追求するため大学院(医学研究科)へ進学。バイオ統計学の修士課程を修了し、科学的根拠に基づく栄養学のアプローチを身につける。
その後、急性期病院の管理栄養士として約10年間、臨床栄養の最前線で数多くの症例を担当。さらにプロテイン製造メーカーにて、専門知識を活かした配合設計や情報発信にも従事。
現在は、クックデリ株式会社で商品開発に携わる傍ら、糖尿病専門クリニックにも勤務。
【保有資格】
- 管理栄養士
- 日本糖尿病療養指導士
- フードコーディネーター
- サプリメントアドバイザー
- (専門分野)臨床栄養、プロテイン配合設計、給食経営管理
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